2022/12/24
湿度計のセンサーは空気中の水分を測定するものですが、温度の影響も受けることから注意が必要です。湿度計は絶対湿度ではなく、相対湿度を測るタイプが多いですから、温度が変化すると相対湿度も変化してしまいます。センサーは空気中のそういう水分の変化を捉えるので、頻繁に温度が変化する環境だと正確に測定するのが難しくなります。空気の流れや温度の変化を止めることはできませんから、なるべく湿度計にとってベストな、センサーが影響を受けにくい状況を作って測定するべきです。
具体的には冷暖房器具の近くを避けること、扇風機やサーキュレーターなどで空気を撹拌して、複数のポイントを測定して平均を出すなどです。湿度計のセンサーは、高温環境に置いておくと劣化してしまったり、精度が低下して信頼性が損なわれる恐れがあります。冷暖房器具を避ける理由の1つはまさにそれで、精度や信頼性の低下を避けることが目的となります。水に濡れたからとドライヤーの温風を当てて乾かそうとしたり、炎天下の車内に放置するといったことは論外です。
湿度計のセンサーはデリケートで、一定の温度を超えると劣化して元に戻らなくなりますから、常温を大幅に超えるような環境下に置くのはNGです。逆に冷凍庫のように氷点下になる環境も保管には不向きですし、使用可能な温度の範囲を超える環境は、上も下も避けるのが賢明です。範囲内であっても急激かつ頻繁に変化するのは好ましくないので、使用したり保管する環境の温度には常に注意です。