2022/12/24
食品工場の衛生環境を改善する上で重要な役割を果たしている手法がHACCPです。この手法はアメリカで宇宙食の安全性を確保するために開発されましたが、現在では世界中の企業が採用しています。危害要因の分析に基づいて全ての工程を細分化しリスク管理を行う点に特徴があります。加熱や冷却など健康被害の減少につながる工程は重要管理点とされ、厳格な基準を適用して連続的かつ継続的な監視と記録を行います。
この手法を導入すると不良品が出荷されてトラブルになるのを防ぐことができます。HACCPは効果的に食品工場の衛生環境を改善できるだけでなく、何らかのトラブルが起きても原因を迅速に明らかにすることが可能です。原因のある工程を素早く特定して適切に対処すれば、それ以上被害が広がるのを防ぐことができます。トラブルが起きても対応が遅かったり不適切だったりすると、社会的な信頼が失われるので注意しなければなりません。
HACCPを適切に運用すれば、製品の品質と安全性が向上するため消費者や取引先の信頼を得ることができます。企業は売上を増やすため、テレビCMやインターネット広告などに多額の費用を投資しています。ブランド価値を高めて消費者に認知してもらうには時間と手間、費用が必要になります。食中毒などのトラブルが起きればそれらが無駄になってしまうので、HACCPを導入し適切に運用することが大切です。
日本でも食品を扱う多くの企業がHACCPを導入して衛生管理を行っています。