2022/12/24
HACCPを理解するとき、HA(危害分析)とCCP(重要管理点)の2つに分けて考えると分かりやすくなります。危害分析は英語では「HazardAnalysis」となり、食品製造段階で発生する可能性がある危害を見つけ出すことを指します。食中毒などの病原菌を見つけ指すなどが危害分析に相当します。重要管理点は英語では「CriticalControlPoint」となり、危害分析で見つけ出された危害をゼロに導くために欠かせないチェックポイントです。
高温で殺菌しなければならない工程があるとき、単に高温にするだけでなく温度設定や設定温度の監視のための方法、これらも含めた工程を重要管理点と呼びます。これらのことからも、製造工程全体の流れの中で重要な管理点を特定する(HA)、ここを重点的に管理する(CCP)一連の流れもしくは仕組みがHACCPになるわけです。なお、HACCPを構築するためには基礎になる前提条件プログラムでもある一般的衛生管理の確立が必要不可欠です。前提条件プログラムのことをPP「PrerequisiteProgram」と呼びますが、これは運用するための土台になるプログラムを指します。
前提条件プログラムの管理項目は10項目(施設設備の衛生管理や衛生教育など)になるのですが、管理項目を自社で確立しなければなりません。ただ、管理項目を確立することで異物混入によるクレームなどを大幅に改善できるメリットもあるので信頼できるメーカーやお店の形で評価が行われるようになります。また、この土台を確立した上でHACCPに取り組むことで歯止めを掛けることが可能です。